最近ふたつ、いい音楽を聴いた。
友人のライブを見に行くとだいたいのばあい、その人を観た感が残るんだけど、この二つは違った。音楽を聴きにきたんだなって思った。イトウサチや五十嵐あさかの音楽を聴きに行くとよくある現象なのだけど、いつのまにかぜんぜん音楽と関係ない考え事をしていて、曲がおわったとたんにあれ?って気がついて、ああそうかおれは音楽を聴いてたのか、となる。不思議できもちがいい。
あさかさんの音楽は岩川光作曲のも含めて、成功した実験結果だった。成功しないかもしれない実験過程がフリージャズだとすれば、あさかさんの音楽は稀な成功例を集めて再構成した音楽だとおもった。ピアノのハンマーが戻る時の音や、椅子がきしむ音までも音楽だった。素晴らしい。そのあとのぶちゃんとゆきえさんとしまやんと焼き鳥を食べた。あさかさんは一年以上前にアルゼンチンに引っ越したので久しぶりだったけど、あさかさんと会ったという印象より音楽を聴いた感じが強かった。それで後日、高円寺で飲みに行ったときに久しぶりに会った感じがした。おれは次の日バイトなのであさかさんをペリカンに置いて帰ったのだがオグラさんたちと盛り上がったらしい。よかった。
さっちゃんたちは呼吸がゆっくりになる音楽だった。たぶん演奏している人がそうなんだとおもう。息してないのかもしれない。さっちゃんは客席の人としゃべったりしながらで、みんなリラックスして楽しかった。チューニングの音も音楽だった。すごく丁寧なタッチで音が美しい。あとさっちゃんの立ち方がいいなって始めて気がついた。そのあとオグミドまこっちゃんとその友人と安い居酒屋にいった。ハイボールが100円だったのでぼくとオグラさんはよろこんだ。ミドリさんとまこっちゃんは、さっちゃんと古い付き合いなのに音楽の良さに気がつくのがおとなになってからでごめんなさいと言った。おれはすぐに気がついたから見る目がある。
2014年3月1日土曜日
音楽を聴いた